ユニットバスクリーニング

きずえ
きずえ

ユニットバスのクリーニングを説明するよ!

☆この章のポイント

・浴室特有の汚れと、その落とし方を理解しましょう。

・ユニットバスの素材とメーカーの工夫を理解しましょう。

ユニットバスの考え方としては、まず、ユニットの構造を理解します。
ユニットバスのドアから入って、ドアを閉めてしまえば、水分に関しては完全な密閉空間になるのが特徴です。
外部に水を漏らさないように作られたシステムですので、そこを上手く利用し、浴室内のクリーニングは内部で完結させるのがコツです。

お風呂関係で、目立つ汚れはカビ(黒カビ)ですが、作業前のお客様とのトークで大切なのが、カビは根を張って深く素材に入り込みますので、内部にカビが浸透してしまっている場合はカビが完全に除去できないということをご理解頂く必要があります。できるだけ取りますということでご了承頂いてから作業にとりかかって下さい。

①ドアの外に水分が流れないように、入り口付近をしっかり養生します。大きめの雑巾をブルーシートの下に敷いておくと良いです。浴室内部の備品類は全て外に出します。

②ユニットバスの内部の分解できるところを分解していきます。
分解できる可能性があるパーツは
・備品の棚関係
・浴室換気扇や浴室乾燥機
・浴槽のエプロン
・排水溝ユニット一式
・ドア下部の排水ユニット
・窓ユニット

③浴槽にパーツが浸かるくらいお湯を張っていきます。次亜塩素が10%になるように希釈します。温度は60度設定です。
分解したパーツと一緒に、漬けられる備品類(風呂椅子、風呂桶、石鹸受けなどの棚)を漬けていきます。

④ユニットの中のカビを処理していきます。ユニットバスに関しても掃除の基本として、上から下です。
カビている部分に10%の次亜塩素を噴霧していきます。

⑤次亜塩素をカビに反応させながら、全体をブラシやメラミンスポンジでこすっていきます。
常にケミクールを噴霧しながら、濡れた状態でこすっていくのがコツです。
その際、注意点としてはユニットの壁面が防汚コートの素材がありますので、コートされている素材はメラミンでこすらないことです。防汚コートはつるつるの鏡面仕上げになっていますので、メラミンでこするとつるつるが取れて曇ってしまいます。赤パッドで力を入れずにそっとこすっていきます。

⑥全体を一通りこすり洗いできたら、一度シャワーで流して、状態を確認します。カビ汚れがほとんど無くなるまで作業します。

カビ汚れがかなりきつい場合は、その箇所に再度次亜塩素を散布して反応させます。

反応させている間に浸け置きしていた、備品類を赤パッドでこすり洗いしていきます。

⑦以上がアルカリ性の工程ですが、作業が終わったら一旦十分に水で流し、完成した備品類は外に出します。特に排水溝など水が溜まる部分は入念に水を流して、アルカリ洗剤が残っていないことを確認します。

⑧酸性の工程に入ります。
ターゲットは、ユニットの中の金属部分(水道カラン、シャワーヘッド)、鏡などの水垢と、洗い場下部の石鹸カスです。

金属部分を水で濡らしながら、ナイスを噴霧して赤パッドでこすっていきます。かなり水垢が厚く堆積してなかなか取れない場合は、割り箸や竹串などの先端を使って削っていきます。ナイスを表面に滞留させずに、すぐに水を流すように気をつけて作業します。

石鹸カスが溜まるのは、洗い場の人が身体を洗う周辺部分ですので、そこに自分の身体を置いて、周囲をナイスを散布しながら赤パッドでこすっていきます。

かなり石鹸カスが厚く堆積し、なかなか取れない場合は、完全に平滑な面であれば、ガラスケレンを上手く使えれば削り取ることができます。ナイスでゆるめながら、汚れだけに当てて削っていきます。

傷をつけそうで不安であれば、パッドでこすって流すを繰り返したほうが安全です。

鏡に水垢がついて固まっている場合は、ナイスと赤パッドでまったく取れなければ、ミニサンダーとダイヤモンドパッドを使い、ナイスを噴霧しながら削っていきます。

鏡のガラス面にコーテイングされていないかは、先に確認しておきます。ただし、コーティングされていた製品でも、年数が経って水垢や石鹸カスが固着しているということは、すでにコーティングの機能はありませんので、汚れを除去するか、コーティングは保存するかお客様に確認が必要です。

ナイスが水栓などに反応しないように注意して、随時水を流しながら作業します。

水垢、石鹸カスが除去できたら、流水で流して立面は完了です。

⑨床面は、濡れたときに滑りにくいように、多孔質処理をされている場合が多いので、かなり石鹸カスが厚い場合は「カンダ キッチンスポンジ レッド」を使います。

多孔質のザラザラな面は傷が付きませんので、「カンダ キッチンスポンジ レッド」が使えます。

⑩全体を流水で流して、汚れが完全に落ちたら、備品類やパーツを組み付けていきます。

追い焚きを使った場合は、一度真水を入れて循環させて排水します。

水が溜まっているところはスクレイパーで水を切って、マイクロバイバータオルで水気を切り、完全に乾燥させます。

⑪全体を目視確認と、お客様の身体が触れる部分は必ず手で触って、ザラザラやヌメヌメが無いか確認します。視覚だけではなく触感も確認することが大事です。自分がその浴槽などを使うとイメージして五感で確認して下さい。全体を確認して問題なければ完了です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました