シンククリーニング

きずえ
きずえ

シンクのクリーニングのやり方を解説していくよ!

☆この章のポイント
・キッチンのクリーニングでパッと見て一番効果がわかりやすいシンククリーニング。
・ビフォーアフターでいかに輝きを出すかがポイントです。
・キッチン特有の汚れの特徴を理解しましょう。

クリーニングのご依頼を頂いて、パッと一目見て効果がわかりやすく、一番感動して頂けるのがシンクのクリーニングです。

まれに、シンク自体も樹脂や陶器の素材で、ステンレスの研磨で輝きを出すことができないものがありますが、それらについても、ステンレスではありませんが、ある程度は輝かすことができますので、分けて解説していきます。

基本的にはステンレスのシンクを基準に話をすすめます。

洗い場だけがステンレス製で、ワークトップ(まな板で調理をしたりする部分)が、樹脂や石の場合がありますが、樹脂や石は追って説明しますので、同じようにクリーニングすると置き換えて読み進めて下さい。

①コンテナBOX(入れる部品が少なければバケツ)を外部にセットして、排水溝のユニットやシンクの備品などが完全に浸かるくらい水を張ります。水に次亜塩素を40倍に希釈する感覚で溶かします。

シンクの排水ユニット付近や、備品類の汚れは、主に生ごみや食材の有機物に繁殖したカビのようなヌルヌルの汚れです。

黒カビのように色がはっきりわかればカビと認識できますが、多くの有機物は透明か無色に近い状態ですので、目に見えない場合が多いのですが、触感とにおいで汚れがわかります。

水に投げ込みヒーターを投入して、温度を上げていきます。お客様にお湯を使わせて頂ける場合はできるだけ高温でセットすると水を温める時間を短縮できます。

温度は上げすぎないように注意します(変形するので)目安は60度以下です。手を入れて熱いと感じたらヒーターを切ります。

②お湯を沸かしている間に、養生作業に入ります。
通常シンク周りには、調理に使う道具や調味料や様々な器材が置いてありますので、洗浄する対象以外のものは、別の場所にブルーシートを敷いて移動しておきます。

戻す場所がわからなくならないように、写真などで記録しておくといいです。
キッチンの床全体に古新聞を敷き詰め、上にブルーシートで養生します。
クリーニングする以外の場所をコロナシートで養生します。シンクに洗剤をかけたときに、流れ落ちる状態をイメージしながら、その汚水が周辺を汚さないように考えながら養生していくのがコツです。

システムキッチンの場合はシンクの下に棚がありますので、どこまでがクリーニングの範囲なのか、最初にお客様と確認しておきます。

③シンクの場合は、アルカリ性洗剤を使う油汚れと、酸性洗剤を使う水垢などが混在していますので、どの部分に油汚れが強く、酸性で洗う部分はどこなのか良く理解して進めます。

油汚れが濃いのはコンロの近くです。コンロ付近を20倍希釈のケミクールと赤パッドでこすりながら進め、反対側のシンク付近や、カウンターなどを清掃するときは、どんどん水で薄めて薄くしていきます。

④ケミクールで全体を洗浄して、油汚れが落ちたら、一旦水で流しながら洗剤分を除去していきます。残っている白い固まりの汚れが水垢です。
水垢は水道水の中に含まれる微量のカルシウムが、濡れる→乾く→濡れる→乾く、ということを毎日繰り返す中で積層してかたまりになったものですので、アルカリ性の洗剤にはまったく反応しません。

酸性洗剤のナイスを使いますが、注意点としては、乾いた状態でナイスを噴霧しないことです。

水養生という言い方をしますが、乾いたところにナイスを噴霧して、作業に集中してしまい、素材の表面にナイスが長時間あると、変色してしまうことがあります。常に濡れた状態で作業し、小さな部分を作業したら、すぐにシャワーで流すようにします。

慣れないうちは、酸性のスプレーヤーの容器を決めて(間違えないように、赤は酸性とか青はアルカリ性とか)ナイスを5倍以上に薄めて使うようにします。

水垢は常に水を使う場所(例えば水が出る付近など)や、水が溜まりやすい場所(シンクのフチなど)に溜まりやすいので、少しずつ処理していきます。

手順は、水をかける、ナイスをかける、削るという感じで、それを繰り返します。

削るのは、慣れたらサッシのみや、セラミックのみがいいのですが、慣れない内はステンレスを傷つける恐れがありますので、割り箸などがいいです。

酸性洗剤を使うときは、とにかく、どんどん水を流します。流域のシンクが変色したりもしますので、広範囲にどんどん水を流して洗剤を長時間滞留させないようにします。


⑤全体の汚れが落ちたら、シンクの研磨作業に入ります。

シンクの研磨とコーティングに入る前に、浸け置きのお湯を抜いて、部品を流水でながして水分をとります。部品を元通りに組み上げ、拭き上げを行います。

シンク以外の完成した部分に、コロナシートで養生します。

ステンレスは、例えば新築のさらの状態でも鏡面ではありません。メーカーもわざと鏡面の状態には仕上げていないのですが、研磨を進めると鏡面の状態までもっていけます。

深い傷があったりすると、その傷の深さまでフラットにしなければ傷は消えませんので、作業前にお客様に立ち会って頂き、事前に確認が必要です。

水養生しながら、全体に研磨剤を振り、電動ポリッシャーで平面を研磨していきます。
角やポリッシャーで作業できない部分を手作業で進めていきます。

緑パッドで最初削って、仕上げは赤パッドで研磨していきます。

シンクに毎日の料理で、食器や調理器具を置くことで、少しづつ傷がついて、くすんだ状態になり輝きを失っていますので、研磨剤で全体を平らにして輝きを取り戻すイメージです。

時間をかければ鏡面の状態まで持っていけますが、どこまで仕上げるかは、料金設定とお客様の御要望のバランスがありますので、個々で調整して下さい。

研磨だけした状態は、ステンレスがすっぴんの状態ですので、コーティングをして乾かして完了です。

人造大理石や、樹脂製の場合は、必ずメーカーの説明書を検索して、素材を確認した上で、適合する研磨剤やコーティングを使用します。

説明書やカタログが、出てこない場合は、ケミカル類は使わず、メラミンで全体にこする程度にします。

⑥養生を外し、備品を元に戻して完了です。

使用する道具

腰袋
ケミクール
次亜塩素
電動ポリッシャー
研磨剤
メラミンスポンジ
ケレン
バケツ
雑巾
スプレーヤー
ニトリル手袋
パッド(茶、赤)
マイクロファイバータオル
コンテナBOX
ブルーシート
コロナシート
古新聞
投げ込みヒーター
水道ホース
ノズル
コネクター



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