マットレスのクリーニングについて説明するよ!
☆この章のポイント
・マットレスの汚れの特徴を理解しましょう。
・害虫やにおいが発生している場合は、周辺の隙間やフレームにも注意しましょう。
マットレスは様々な構造がありますが、中身はスプリングなどの中空の材質になっており、外側が布地で覆われています。
そこに、体液や、生活上でのほこりやゴミが付着しているのですが、中身が空洞になっていることが問題点で、汚れを表面的に取り除いても、内部で害虫などが発生している場合があります。
当店の場合は、クリーニングの最終段階で、内部に薬剤などを注入させて頂くことも可能です。
また、マットレス本体だけではなく、フレームの構造やベッド周辺の状況もよく見て、総合的な判断も必要です。
①マットレスの周囲の家具や床などに洗浄液がかからないように、コロナシートでしっかりと養生していきます。
②掃除機とブラシで表面のゴミやホコリの除去を行います
③スチーマーで物理的に汚れを溶かす。ダニなどがいる場合は生息箇所を特定し深くスチームを当てます。(他の一般業者のように短時間、広範囲に当ててもダニが残って再発します)
マットレスの下の状態を確認しておきます。フレームの素材が木材の場合は接合部などの隙間、収納がある場合は出して奥を確認します。金属製のフレームの場合は、フレームの中にもゴミや汚れがある場合がありますので、細かい部分にもスチームを当てていきます。
スチーマーの必要条件は
・スチーム連続時間に関わる水の容量が大きいこと
・他にも使えるので、アタッチメントが豊富なこと
・最高温度と、連続使用時間を必ず見る
スチーマーに関しては、汚れの初期分解もありますが、私の場合は害虫や菌の除去の目的が大きいです。20分以上80度以上をキープできて、他の清掃にも使えるということで、私の場合はケルヒャーのスチームクリーナー一択になります。
他社は知りませんが、スペックを満たせるのであれば採用してもいいかと思います。
簡易なスチーマーを使ってダニ除去をうたっている会社が比較サイトなどに多数ありますが最深部やスチームが当たらないところにいくらでもダニはいますので、再発すると思います。
④洗浄液を全体に散布(電解イオン水か、40倍のケミクール)
⑤大きめのブラシでマットレス全体に洗浄液を馴染ませます。
⑥散布と吸水を汚れが落ちるまで繰り返す。ケミクールを使う場合は段階的に薄めて最後は洗剤を吸収するために真水で行う。
⑦リンスクリーナーで十分に水分を吸引します
リンスクリーナーの必要条件
・回収できる容量
・アタッチメントの豊富さ(カーペット用とハンディは最低でも欲しい)
・汚水回収として他にも使えること(温度や廃液の条件確認)
リンスクリーナーも類似品が色々出てますが、家庭用の一般品としてはケルヒャー一択です。
業務用であれば、リンサーエクストラクターになりますが、異常なくらい大きくて重たいのでビル清掃をやるつもりがなければおすすめはしません。ビル清掃でエクストラクターに慣れておけば、家庭用でのスキルは上がるとは思います。
薬液の散布の仕方や度合い、回収の仕方、ムラを出さないコツが非常に難しいので、失敗しても良い環境で何度も繰り返し練習して下さい。
乾燥したときに、くっきりムラがでる場合もあります。完全乾燥の状態を何度もいろんなパターンで確認して自信を持ってから、一般のお客様に施工して下さい。友達や家族、親類などで何度も練習することをおすすめします。
⑧送風機とドライヤーでマットレスをある程度乾燥させて作業終了。
⑨マットレス内部に害虫の生息が疑われる場合は、当店の場合、内部に適量の薬剤を注入します。害虫駆除の経験や知識が無いかたはむやみに行わないで下さい。
人体やペットに危険性が無い薬剤の選定や、どの部分に打ち込めばいいのかは、きちんとした経験と知識が必要です。
⑩養生の取り外しと機材の撤去
⑪マットレスは乾きにくいので、換気を長時間(季節によりますが、最低一晩以上)とって頂くことと、エアコン等使える場合は回して頂き、しっかり乾燥させて頂くことをお願いして下さい。
生乾きで長時間置いておくとカビなどが発生しにおいが発生します。
一般的な化繊製品以外は、取り扱いが非常に難しいので、製品名や原材料名をお客様からしっかり確認できる以外の場合は、やらないのが無難です。
製品名、素材名が確かに確認できる場合は、メーカーの公式ホームページでうたわれている対応可能製品だけ使ってクリーニングします。
勝手にできるだろうと判断して、やってしまうのが事故につながります。
特注品や特殊品をクリーニングするのはほんとうに危険ですので、肝に命じて行って下さい。
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