エアコンのクリーニングについて解説するよ!
☆この章のポイント
・エアコンのおおまかな種類を理解しましょう。
・エアコン内部が汚れる理由を理解しましょう。
・古い機種には注意しましょう。
エアコンの種類は大きく2つに分かれます。
壁掛けタイプ、天井埋め込み(天カセと呼ばれます)タイプの2種類です。
更に、それぞれに商業施設やビルなどの集中管理タイプがありますが、集中管理タイプはメーカー毎に構造が異なり特殊ですので省きます。
家庭用の壁掛けタイプと天カセは、形状が異なるので分解の仕方と、汚水の回収の仕方が違うだけで考え方は同じです。
ただし、天カセの場合は取り付けられている位置が天井ですので、慣れない内は1人で分解するのが難しく、慣れるまでは2名体制がいいかもしれません。慣れれば1人で分解清掃可能です。
一般的な壁掛けタイプについて解説していきます。
家庭用壁掛けタイプにも大きく2種類あり、自動お掃除機能付きと、ノーマルタイプがあります。
よくある勘違いで、「お掃除機能」と聞いて、エアコン内部を自動で洗浄してくれると思われている方がおられますが、自動でお掃除してくれるのは、フィルターのほこりの部分で、内部の自動洗浄はしていません。
エアコンクリーニングのメニューで、機能付きとノーマルタイプの料金が異なるのは、機能付きの場合冷却ユニットを洗浄するために、その全面にある掃除ユニットを分解する必要があり、その分工程が増えるからです。
冷却と送風の機構は各メーカー似たりよったりですが、掃除ユニットの構造だけ各社バラバラです。
フィルターの汚れは、外して簡単に洗えますので、それだけのために過剰なユニットをつけるのは無意味だなと個人的には思います。
エアコンの汚れる原因は、フィルターの後ろにある冷却ユニット内部が使用する度に結露して、水分で空気中の雑菌が繁殖しカビるからです。
その水分やカビがその下の送風ユニット(クロスファーファン)や、結露水を排出するための受け皿(ドレンパン)に付着して汚れが溜まっていきます。
エアコンの設置場所がキッチンの近くであったり、付近で焼肉などの調理を頻繁に行っていると大量の油汚れが付着している場合もあります。
それらの、内部のカビや汚れを洗剤で浮かして、圧を高めたスプレーヤーで洗い流すのがエアコンクリーニングです。
製造が古い機種については、樹脂が経年劣化で割れやすくなっていますので、作業前に告知しておきましょう。
電子部品や基盤なども同様に劣化していますので、作業前の動作確認と、分解作業による不具合発生の可能性が高くなりますので注意しましょう。
①作業前に一通り動作確認を行いましょう。不具合があれば、その時点でお客様に立ち会って頂き、確認してもらいましょう。
エアコン下部1畳程度を全体に養生します。電気製品はコロナシートで養生していきます。
②電源を抜いて、エアコンカバー、羽、ドレンパン、掃除ユニット付きであればユニット全体を分解して浴室等に運びます。
完全分解といって、全てバラバラに分解する業者もいますが、私はそこまでは必要ないと考えます。
ほとんどの汚れは、上記の分解レベルで十分取れます。
本体の汚れの割合で言えば95%以上は取れます。
完璧を求められる方は、費用も時間もかかりますが、完全分解で検索して依頼して下さい。
③本体に汚水回収のカバーをセットし、基盤周辺をマスカーで養生してから、スプレーヤーで洗剤を噴霧していきます。
動力部については各社似たようなスペックですので、どれでも良いと思いますが、ホースやガンとコネクター類の使い勝手が違うので、色々試して自分に合うものを選んだ方がいいと思います。
最初は組み合わせもわからないと思いますので、基本セットの購入をおすすめします。
カバーは、薄手のものは使いやすいですが、穴が空きやすいです。
④洗剤を反応させている間に、分解したパーツを洗います。40倍のケミクールを噴霧して、ハンドブラシでこすり洗いします。
フィルターはケミクールをかけて、ホコリがついている逆側から拡散で飛ばすときれいになります。カビがついていたらブラシでこすります。
水気を切って乾燥させます。
⑤スプレーヤーの洗剤を水に切り替えて、洗剤やカビを流していきます。汚水が透明になるまで繰り返します。
ライトで内部を目視確認して、カビが残っているようであれば、再度、洗剤→水洗いを繰り返します。
汚れが落ちたらリンスに切り替えて散布します。
抗菌抗カビなどのオプションは、乾いた時点で散布しておきます。
⑥本体のカバーを外し、乾燥させたら、パーツを組み付けていきます。
⑦組み終わったら、電源を差して動作確認し、完了です。
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