トイレクリーニング

きずえ
きずえ

トイレクリーニングを説明するよ!

☆この章のポイント

・トイレ特有の汚れを理解しましょう。

・においも清掃のポイントになります。

主婦の方なども、普通にトイレの日常清掃はされていますので、依頼を受けた際には、奥様が日常清掃でとれない汚れなどをしっかり取ってあげると喜ばれます。

お客様も、わざわざお金を払ってご依頼下さっているので、自分が掃除された時以上に細部まで細かくチェックされるのが当たり前です。

見落としがちな部分も、しっかりきれいに出来てこそプロの仕事です。

細かい部分や、目立たない部分もしっかり仕上げることで、喜んで頂きましょう。

トイレも様々なタイプがありますが、最近のフチ無し・タンクレスタイプよりも、昔ながらの普通の便器のほうが難しいので、そちらをメインに説明します。

フチもタンクも無ければ、それだけ工数も減ります。

トイレも基本通り、上から下への意識で行って下さい。

注意点としては、他の掃除箇所と違って、お客様も定期的にトイレは使用されますので、作業に入る前に「今からトイレ清掃をさせて頂きますが、トイレのご使用はよろしいですか?」など、お声掛けをして、状況をお伺いしてから作業に入ったほうがいいです。時間の目安もお伝えしたほうが親切です。

特に、お子様などが在宅されているときは、気をつけて下さい。

作業が終わったら、ご使用になれることをすぐにお伝えします。

トイレも、水を使って→流して→乾燥、というサイクルを繰り返す場所ですので、乾燥した時に残ったカルシウムが溜まって固まっています。

よく、トイレの汚れで「尿石」ということが言われますが、カルシウムが固まったものに尿がかかり黄色くなっているので尿石なのですが、基本的には水垢と変わりません。

ただし、尿や大便などの体液が混じったものが飛散して固まっているものですので、タンパク質も混じった複合汚れと言えます。

ですので、アルカリと酸の洗浄工程を分けて行う必要があります。

①トイレ内の備品を全て外に出します。トイレ以外にも掃除する箇所を頂いている場合は、フチ裏にナイスを散布しておくと、後が楽です。

ナイスの使い方のコツですが、液がとてもサラサラしていて流れ落ちやすいので、中性洗剤を適量混ぜて粘りをもたせると、使いやすいです。

便器の水が溜まる部分に、カルシウムの固まりが出来ている場合があるので、水溜りにナイスを入れておくのも良いです。

②トイレの換気扇を分解して洗います。ホコリが溜まっているだけなので、水で流しながらケミクールを散布し、ブラシで落とします。羽にも溜まっているので羽も外します。

天井から壁へと、ケミクールを散布しながら、マイクロファイバータオルでホコリとゴミを回収していきます。

③腰の高さくらいまできたら、ケミクールを濃いめ(30倍くらい)に戻して、壁や床を洗浄していきます。特に壁面の巾木と床面の隙間や、便器が接地している周囲は尿などが入り込み、においの原因になっていますので、入念にスプレーして回収していきます。

④トイレのドアや、換気スリットも仕上げていきます。

この時点で、残っているのが、便器本体だけの状態までもっていきます。

⑤散布して漬けてあったナイスを、シャワーを霧状態にして、一度流します。便器の水も一度流します。アルカリの工程に移るので、一旦ナイスの酸をリセットします。

⑥タンクへの吸水をマイナスドライバーで止めて、タンクを空にします。便器の水溜りの部分は、エアコン用のサクションポンプなどあれば早いですが、無くても、メラミンスポンジなどで何回も回収すれば空にできます。

⑦タンクの上蓋ユニットは、浴室やベランダなど一旦別の場所へ移動します。
蓋の裏にカビがある場合は、次亜塩素を散布しておきます。


⑧タンク内にカビがある場合は、空の状態で、次亜塩素を散布します。

⑨便器全体を、ケミクールを散布しながら赤パッドでこすっていきます。トイレの場合アルカリ汚れはそれほどきつくないので、ケミクールは40倍より薄めでも全く問題ないです。こすっているときに引っかかりがあれば、酸性パートのカルシウム汚れですので、どのへんがきついか覚えておきます。

⑩一旦、流水や水タオルで洗剤を回収していきます。回収できたら、酸のパートに移ります
ナイスを散布しながら、先程記憶した場所のカルシウム汚れを削っていきます。石のようにかたまっているところは、セラミックのみなどで削り取ります。一箇所に固執せず、散布して反応させながら別部分の作業をすると、やわらかくなり、時短になります。

ウォシュレットの本体を取り外し、出来る範囲で分解します。便座と本体の隙間や、ノズル周辺は汚れが溜まりやすいので細かい部分もチェックしていきます。ウォシュレット本体と便座が接合されている部分は一番汚れやすい場所です。

便器と本体の間に雑巾をかまして、便器の上で作業できるようになると効率的に作業できます。

慣れないうちは、時間がかかっても、水の接続などを外して、広い場所に移動して作業したほうが確実です。

上手く分解できそうであれば、ノズルの奥などがどのように汚れるか確認する為に、一度分解して内部を確認してみた方が良いです。分解できずに清掃するときの参考になります。

(本体の電子ユニット付近の分解は、通常はやりません。かなり時間がかかり、壊す恐れもありますので、慣れてから別料金で行って下さい)

⑪蓋も同様に作業します。特に、蓋の手洗い部分や、水が出てくる部分の裏はカルシウム汚れが溜まりやすいので、美しく仕上げます。

⑫床に置く備品以外はすべてセットして、水が流れて通常通り使用できるかチェックします。

⑬最後に床を拭いてから、ワックスを塗り、乾いてから床をセットして完了です。

フチなしやタンクレスなどの最新機種の場合は、汚れをつきにくくするコーティングなどがされている場合が多いので、赤パッド以上のパッドや、メラミンなど研磨効果がある道具は避けます。
ナイスなどの酸性洗剤も基本的には避けたほうがいいです。

コーティングが残っていれば、薄めのケミクールで十分汚れはとれますので、それ以上の洗浄効果は必要ありません。

トイレは、お客様が使用されるとき、便座に腰掛けて使用されますので、実際にご使用される目線で最終チェックをして下さい。

特に、トイレットペーパー周りの棚やホルダー付近に細かいホコリやゴミが残っていないか、拭き残しなどはないか、しっかりチェックして下さい。

アンモニア臭なども取れているか、自分の五感を使って、仕上がりを確認しましょう。



コメント

タイトルとURLをコピーしました